スペインに行ってみた ⑤

装飾ライン_2

          *~* マタドールは美味しいトコどりだった *~*

            【スペインに行ってみた ④】はこちら            
            【スペインへ行ってみた】をはじめから読みたい方はこちら 


トレドで宿泊したホテルでたまたま闘牛士と遭遇し 
その晩 闘牛がある事を知った私達は 是非 観たいと 
ツアコンのオネーサンにお願いしました。

そんな事が出来たのも 都市ではなくトレドだったからこそ。
夜 洒落たレストランで ショーを観ながら夕食…なんてスケジュールに
なっていたら到底出来ませんでした。
しかも!
大都市の大きな闘牛場では無く 地方の小さな闘牛場。
ちょっとした田舎祭り…って雰囲気じゃありませんか。
 
と、ワクワクとしている私達を尻目に 
『うわ~、闘牛なんてそんな残酷なモノ 絶対に嫌っ!』
…という人達も必ずいたりします。

実を言うと私もスペインに行く前はそう思っていました。
それがスペインの地を踏んだとたん 血が騒ぐ…というか…^_^;
それだけでなく 傍目には残酷に見えてもこの国の文化の一つなのだから
ちゃんとこの目で観てみなければ…とも。
結局 ツアー参加者の半数位の方々が闘牛に出向く事になりました。
(そのウチの半分は総勢8人で参加した私達)^_^;
タクシーを頼んで分乗し 畑の畔道のようなガタゴト道を行くこと30分程。
闘牛場に着くと 色々な出店もあってやっぱり田舎祭りみたい。^^
こんなポスターを貰いました。

053_20120316095117.jpg

この日 登場する
マタドール(闘牛士)ピカドール(槍方)バンデリーリョ(銛旗士)の
写真が載っています。
やはり花形はマタドールです。
この衣装がまた格好イイのですよ。
ホテルの入り口で出会ったとき、一緒に記念撮影をしてもらいながら
触らせていただきました。
金糸のモールが びっしりと装飾的に縫い留めてあってガッチガチです。
身体に鎧が貼りついているように窮屈そうな衣装を着て
よく軽々とマントをさばき牛を避けられるものだと感心。

闘牛が始まる前の観客席では みんな様々なものを食べていました。
会場で売られているサンドイッチは豪快で 
注文されてから壁に吊下げられた大きなハモンセラーノ(生ハム)を 
ナイフでソリ~っと削ぎ取り、パンに挟んで渡されます。
座席の足もとには たくさんの向日葵の種の殻。
みれば みんなの手には向日葵の種の入ったビニール袋。
そのちっちゃな種を口に運んでは 
ペッと上手に殻を吐き出しています。(-_-;)

隣に座っていた現地の方が 
私の手の中に向日葵の種をザラザラと分けてくれました。
同じ様に真似して食べてみたけど 上手に食べられなかったな~ 

055_20120316095117.jpg

ファンファーレと共に マタドール達が登場。
観客達にアピールをして…
いよいよ始まります。

牛が登場すると 観客はうわ~っと湧きあがります。
闘牛場の中には マントを持った人g何人もいるのですが
その人達の全部がマタドールというわけではないのです。
表がピンクで裏が黄色のマントを持ち黒い帽子を被っている人達は助手。
まず彼らが牛を威嚇。
その時の牛の状態をマタドールが観察して 攻略法を練り…
と、まだ マタドールの出番ではありません。

馬に乗ってピカドールが登場します。
ピカドールは槍方で 馬で牛を挑発しながら突進させ 
スルリとかわしながら槍で牛の首の根元を突きます。
そうすることで ちょっと牛の体力を奪って 
マタドールに仕留めやすくするのです。
この時、ヘタクソなピカドールだと牛の神経を傷付けてしまい台無しに。
さて いよいよマタドールの出番かと思いきや…まだです。

バンデリーリョと呼ばれる銛旗士が 花銛を持って登場。
両手に一本ずつ2本の花がびっしりと付いた銛を
3回ずつ 計6本も牛の背中に突き立てます。
こうする事で 槍でダメージを受けた牛に再び活力を湧かせます。
牛にもっとも近付いて銛を打つので かなり危険。

054_20120316095117.jpg

…とここまで来たら ようやくマタドールの出番。

赤いマントを閃かせ 牛を挑発しつつ、
突進してくる牛を身体スレスレで ひらりひらりとかわします。
突進する牛とマタドールの動きが次第に一体化して来ると…
マントの動きに合わせて観客が『オレィ!』
この時の歓声は マタドールにだけ贈られているものでは無く
勇猛な牛にも贈られているのです。

槍で突かれ銛を背中に受けながらも 気力を奮い立たせて
マタドールに突進して行く牛に喝采が送られているのです。

056_20120316095116.jpg

さてクライマックスです。

この時 牛の肩甲骨の間にあるわずか5cmの急所に剣を突き立てます。
この部分にスコンと綺麗に剣が刺さると 牛は無駄な流血をする事なく
苦しませずにとどめをさせるのです。
そうすることが 果敢に闘った牛への礼儀であり美学でもあるのです。

この時の闘牛では3人のマタドールが登場してソレゾレ牛を仕留めました。
一人は見事な腕前。
剣がスコンとおさまり、その瞬間に牛が静かに前足を折り崩れました。

こういうマタドールには称賛の声援が送られます。
観客は皆白いハンカチを持っていて一斉に振りたてます。
そしてマタドールが牛の耳を持ち上げてみせ観客の反応をみます。
つまり素晴らしい技を見せれば 両耳、尻尾を貰えるのです。
牛に綺麗なとどめをさせずに苦しませたり流血させたりすると 
ブーイングを貰い、耳の一本も貰えなかったりします。

この時のマタドールは 両耳は貰えましたが尻尾は貰えませんでした。
別のマタドールは 牛をなかなか仕留められなかったので 
何も貰えませんでした。

058_20120316095229.jpg

3回目の闘牛が始まった時の事。
ゲートが開き若々しい牛がアレーナに飛び込んで来ました。
それは闘牛を初めて見る私達の眼にも 若い牛だな…と気付いた位。

順番通り、マタドールの助手たちがピンクのマントで追い立てます。
若い牛は向かって行くどころか逃げ回っています。
そのうちピカドールが登場しました。
馬に追い立てられ 怯えて逃げ回る牛…
私達の心がざわつきました。
その時、観客のアチコチから白いハンカチが振られ始め
やがて観客席は白一色に!

その牛は若い!
怯えて立ち向かう事も出来ず 逃げ回っている牛を追ってはいけない!

…という事らしく、その牛は無事アレーナを退出。

その光景を見て 私達は感動しました。
観るまでは残酷一色だと思っていた闘牛は 
限りなく牛の尊厳を守るものだったのです。

057_20120316095116.jpg

同じ食肉となるにしても 
何も分からないまま 頭をポコンとされて食肉となる運命なのか
闘って尊厳を得るか
闘牛への賛否は両論でしょうけど 
他の国の文化をむやみに否定する事だけはならないのだという事は
その時の私達には よ~く分かったのです。
我が国の捕鯨も然り…です。

059_20120316095229.jpg

闘牛が全て終わった頃には もうすっかり陽も落ちて…
綺麗な夕焼けが。
帰りのタクシーの中は 初めて見た闘牛に感動した事を
誰もが口にしていました。
貴重な体験が出来て良かった。


翌日はさらに南下して ドン・キホーテの舞台ラ・マンチャ地方へ…  


      スペインに行ってみた ⑥ へ続く


装飾ライン_2

スポンサーサイト

テーマ : 海外旅行記
ジャンル : 旅行

コメント

イイ体験しましたねー。
いいな~、闘牛観れて。片田舎の闘牛ってのがまたイイですね。
土着な空気も味わえたのではないでしょうか。
確かにこうして昔から伝わってきた伝統文化を外部の違う文化を持った人々が、表面的な部分だけを切り取って、やれ「残酷だ」とか「蛮風だ」とか言って廃止に追い込んだりするのは愚かしい事ですね。
実際に何処かの州でも廃止になったんですよね。。。
失った文化やそれに基づいた芸術を取り戻す事は困難極まります。
南米のインディオや北米のインディアンだってそう。日本の捕鯨問題もそうですね。
ヒトは失ってから、その価値や重要性に気付く愚かな歴史を繰り返しますが、願わくば後世の人達に残しておいてほしいですよね。

見てみたい

私は見てみたいな~
ちょっと怖いけど・・・(^_^;)
迫力が文章から伝わりました。
観客との一体感が感じられますねー

>その光景を見て 私達は感動しました。
>観るまでは残酷一色だと思っていた闘牛は 
>限りなく牛の尊厳を守るものだったのです。
皆さんが感動されるのも分かる気がします。
貴重な経験されましたねー

NAKATA 様

>いいな~、闘牛観れて。片田舎の闘牛ってのがまたイイですね。
土着な空気も味わえたのではないでしょうか。

行く前はスペイン旅行に行けば 必ず観れるものだと思っていました。
実際にはそうでなかったので 自分の思い込みに驚きましたよ。(笑)
偶然に観る事が出来てホントに良かった。
そうそう、片田舎…ってトコも美味しいでしょ?!^^
観客席と闘牛士たちとの一体感が感じられて気持ち良かったです。

>ヒトは失ってから、その価値や重要性に気付く愚かな歴史を繰り返しますが、願わくば後世の人達に残しておいてほしいですよね。

そうなんですよね。
ちょっと前に 何処かで廃止になったと聞きました。
表面的な部分だけをスポイルして ああのこうの言う輩は多いですからね…自国の事でも。
インディアンのサンダンスなんかも 野蛮だという理由で禁じられていたのですよね。
祈りの為に捧げられる最も尊いモノが 自分の苦痛だという考え方は 西洋の宗教だって同じだと思うんですけどね。
その方法が蛮行に見えるというだけで 勝手にやめさせる権利はないですよ。
一度止めてしまえば 誇りも失われて行くのですもの…

マーズ 様

>私は見てみたいな~
ちょっと怖いけど・・・(^_^;)

私も見る前は (目を覆うような場面があったらどうしよ~)なんて思っていたんですよ。
でもホントに観て良かった。^-^

何事も表面だけみて判断ていけないものだとじっかんしましたよ~。

スペインの旅も段々南下。
次の次あたりから怖いかも…(笑)

初めて見る闘牛の様子。
臨場感あふれる写真と解説に「ふ~んそうなんだ・・。」
と感心するばかり。
今まで怖いものの気がして見たいと思ったことありませんでしたが、
それぞれの文化には続いている意味があるのがわかりました。
自分では多分知ることも見ることもなかったことです。
教えてくださってありがとう(^‐^)

ケイ様

でしょ~?!(笑)
私も実際に観るまでは こんなに段取りがあるとは知らなかったですよ。
牛が出てきて闘牛士がひらりひらりとスリリングにかわして牛を倒すだけ…というモノだと思ってました。
『闘牛?うわ~観たくない!』…と言っていた人達が 
翌日 行った人達の話を聞いて 『やっぱり行けば良かった~』
なんて言ってました。
ヘタな先入観を持っていると 人生の中での大事な瞬間を逃しますよね。^^

その場所に行って、

初めて分かることってあるんですよね。。。
本場で見ることができ、闘牛の真髄を知ることができ、
とっても実りあるものでしたね!!
私も、それを教えていただけてよかったです♪

ひまわりの種。
トルコでもスナックで食べるようです~。
旦那さんのお友達が、食べてるところを見ましたが、
上手!!(旦那さんはあまり食べません)
私もやってみましたが、あまり食べる部分がなくて
ただ忙しいなぁ。。。と思いました(笑)

Kako 様

>ひまわりの種。
トルコでもスナックで食べるようです~。

あ~そうですよね。
皆さん 食べてましたっけ。
それとカボチャの種も。
白い殻のまま乾燥させたものを そのままボリボリ。
これ、けっこう美味しかったです。(笑)

>旦那さんのお友達が、食べてるところを見ましたが、
上手!!(旦那さんはあまり食べません)
私もやってみましたが、あまり食べる部分がなくて
ただ忙しいなぁ。。。と思いました(笑)

あはは、まったく同じですよ~!
そうなんですよ、大変なわりに食べるところが少なくて、味わうトコまで行きませんでした。(笑)
栄養はありそうですけどね~(-_-;)

そんな意味があったなんて・・・

やっぱり、私も残酷だと思う1人だったけど、違うんですね。
AISHAさんの説明は、わかりやすい!

文化と一言で言ってしまっては、もったいない。
礼儀や、優しささえ感じました。

トレドには言ったけど、闘牛士には会わなかったよ。笑

idems5 様

たまたまホテルに戻ったら入り口で闘牛士に会って…
偶然 会わなかったら観る事も無かったと思うと感謝…です。^^

後からよく考えたら 闘牛を観に行った人数はもっと少なくて ツアーの参加人数40名中(ヨーロッパは多いね)私達エジプト組8名+4名だけだった。
行かなかった人たちの気持ちは良く分かる。
だけど、先入観でチャンスを潰すってこういう事だよね…って実感した出来事でしたよ。

非公開コメント
お知らせ
【私を月まで連れてって!】のお店が出来ました
カテゴリー
最近の記事
最近のコメント
ブログ内検索
カレンダー
03 | 2017/04 | 05
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
福祉・ボランティア
155位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
その他
24位
アクセスランキングを見る>>
現在の閲覧者数:



プロフィール

AISHA   

  • Author:AISHA   
  • FC2ブログへようこそ!



にゃんむす部・部活!新聞部
まりねっとの皆様の新作を御紹介!
まりねっと
handmadeで地域猫の保護活動を支援する仲間です。
❤ 猫ベッド・小物類はこちら 

 毬屋雷蔵堂  

❤ 猫ちゃん用はんもっくなら こちら 

 にゃんにゃんにゃんもっく

❤ 猫用ベッド(ハワイアン&紅型)ならこちら

 あんまぁ(オカン)とわんとにゃんこの島ぐらし@石垣島

❤ ベッドやにゃんばっぐ、その他猫グッズはこちら

 私を月まで連れてって~

★コチラからでも買えます!

Ikceka Oyate  

tetote(作品集)

猫と暮らす会
人と動物が上手に共生できる社会をめざし、猫と関わることによって命の大切さや温かさを地域の人々や次世代に伝えることを目的として活動しています。 
★活動が詳しく説明されています。

 猫と暮らす会 HP

★里親様の温かいお便りのご紹介

猫と暮らす会 ブログ

★猫と暮らす会を支える皆様のブログ

そらまめ日記

中の心・・・明徴

もさもさ日記

いわし猫猫日記

只今の寄付の総額
  39,060円
にゃんむすび
兵庫県淡路島で活動してます。
★保護部屋の日誌と寄付はこちらからどうぞ

にゃんむすび

★保護猫さんの生き生きとした楽しい画像がいっぱい!

あーもんさんちはニャンとも幸せ

リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる