巴里に行ってみた ③
*~ ドアと格闘する… ~*
巴里に行ってみた ②から続く
親切にホテルまで送って下さったオニーサンに別れを告げ、
ようやくチェック・インにこぎつけました。
フロントの列に加わり 順番が来たので カウンターでつい、
『ハロウ…』
本当なら、『ボンソワー』とか言った方が良かったんでしょうけど…
こっちも初めてのチェックインで緊張してたので英語で言ってしまいました。
…無視されました。
ますます緊張&焦ってしまい、
『イクスキューズミー』と…英語で追い打ち。
私を無視して 後ろから来た欧米人を3人続けてチェックインさせました。
泣きたくなりましたけど…
ようやく言えました。
『スィルヴプレー』
今度は無視できなくて ようやくチェックイン。
朝食が付いているようで、レストランの場所を説明され(たぶん)
やっと部屋に入りました。
入ったとたんに電話が鳴り、何だろうと…出てみれば…
現地のコーディネーターから。
こんな時間までチェックインしていなかったので、心配をしていた様子。
実は、私が空港から出られなくなったのには
もう一つ 理由がありました。
全くのフリープランの旅行とはいえ、
一応ホテルが予約されているという事もあり、
現地コーディネーターが空港で待っていました。
全部で何人を担当していたのかは知りませんが…
その時にホテルの場所を印したペラペラな地図を渡しながら、
翌日に希望者は市内観光をします…と言われたのです。
私なりに滞在計画も立ててきましたし、
限られた日数の中で 許される限り観たいモノや行きたい場所もあります。
市内観光の中にはじっくりと観たいと思っていた場所も入っていたので、
断わる事にしたのです。
同じプランで入国した他の方々は みな参加したようでした。
どうやら その事が 現地コーディネーターの気に障ったようなのです。
(そういう事言うなら、旅慣れているんでしょうから、勝手に行けば!)
…と言わんばかりの態度をとられ、
では、市内観光に行く人はコチラへ…なんて言いながら、
離れた所へみんなを集め、私に声を掛けずに
他の参加者を連れてさっさと空港を出てしまった…というのが真相。
で、ホテルに何度連絡しても私がチェックインしていなかったものですから
さすがに慌てたようでした。
帰国後、
日本でお世話になった旅行代理店のオネーサンにその話をしたところ、
長期で現地コーディネーターとして滞在している人にありがちな態度…
なのだそうです。
心が ささくれてくる…というか、自己主張の国にいると、
人の気持ちが読めなくなって来るんですよね…なんて言ってました。
なんだかな~(-_-;)
ホテルの部屋に入ると 誰もがやると思うんですけど…
部屋の中をアチコチ探検しますよね。
このホテル、観光ホテルというよりもビジネスホテルのような感じ。
滞在型フリープランに付いているホテルは こんなもんでしょ…って感じ。
ふと今入って来たドアを見ると、三か所位のロックが掛るようになっています。
ドアのロックの仕様が気になって 開けてみようとしたら…
開きません!
どうやってロックを解除したら良いのか分からないのです。
ドアに書かれている説明(だと思う)はフランス語だし…
オートロックのドアを 鍵も持たずに廊下へ出て
入れなくなってしまった…という話は よく聞きましたが、
部屋から出られなくなった人の話は聞いたことがありません。(T_T)
一人でアレコレ試しながら思いました。
(このまま 明日の朝に、
お掃除係が部屋にやって来るまで私は出られないのかしら…)
ドアと格闘する事 30分。
ようやく開け方が分りました。
はぁ~
ホッとしたら急に気が緩み、
フランスに着いてからのアレヤコレヤが胸に押し寄せました。
嫌な現地コーディネーターの事…
乗り換えても 乗り換えても 目的の駅に降りられなかった事…
ホテルの場所が分らなかった事…
真っ暗な夜道を オンボロなトランクを引きずって歩いた事…
私を無視した いじわるなフロントのおばさんの事…
ドア一枚開くのに 30分も掛った事…
私が日本に帰れるのは、まだ一週間も先です。
もう嫌で 帰りたくて…
一人で わんわん泣いてしまいました。
最後にした食事は いつだったのかも分らなかったけど、
泣きすぎて胸がいっぱいで 空腹なのも忘れて寝てしまいました。
一晩寝れば 元気になれる…
巴里に行ってみた ④へ続く
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